日経225先物・金・白金・原油などのデータ検証で使う言葉を、研究生と市場ラボ博士の対話で整理する用語集です。記事中の用語リンクから、必要な場所へ直接移動できます。
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ABC
- ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ) — 価格が普段どれくらい動くかを測る値です。
- バックワーデーション — 期先価格が期近価格より低い先物の価格関係です。
- コンタンゴ — 期先価格が期近価格より高い先物の価格関係です。
- ドローダウン — ある時点から資産や成績がどれだけ下がったかを示す値です。
- ヘッジ — 価格変動の影響を小さくするため、反対方向の取引を組み合わせる考え方です。
- Zスコア — 価格差が過去の平均から、どれほど離れているかを表す数値です。
あ
か
さ
た
な
- スプレッド縮小 — 2つの価格差が小さくなることです。
は
- ボラティリティ — 価格変動の大きさを表す言葉です。
ま
ら
- ロールオーバー — 保有する限月を、満期が近づいたら次の限月へ移すことです。
用語を深く理解する
ここからは、定義だけで終わらせず、研究生の質問と博士の回答を通して、実際のデータ検証でどう扱うかまで確認します。
ABC
ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)
価格が普段どれくらい動くかを測る値です。
高いほど日々の値動きが大きい状態です。スプレッドの変化がいつもより大きいかを見る補助材料になります。
LAB DIALOGUE
ATRが高い日は、必ず危険ですか?
危険と決める数値ではありません。ただし同じ価格差でも、普段より大きく動きやすい環境かを確認できます。
ATRは『動きの大きさ』で、上がる・下がるの予想ではない。
ABC
バックワーデーション
期先価格が期近価格より低い先物の価格関係です。
限月間スプレッドを読む基本用語です。商品ごとの需給や限月交代でも形が変わるため、言葉だけで有利・不利を判断しません。
LAB DIALOGUE
バックワーデーションなら利益が出ますか?
いいえ。これは価格関係の状態です。実際の変化、コスト、保有期間を別に検証します。
バックワーデーションは『価格の並び方』を表す言葉。
ABC
コンタンゴ
期先価格が期近価格より高い先物の価格関係です。
金利、保管費用、需給などを反映して生じます。限月間スプレッドがどの位置にあるかを読むときの出発点になります。
LAB DIALOGUE
コンタンゴは異常な状態ですか?
いいえ。先物市場でよく見られる状態の一つです。過去の平均との差と変化を確認しましょう。
コンタンゴも『価格の並び方』であり、売買指示ではない。
ABC
ドローダウン
ある時点から資産や成績がどれだけ下がったかを示す値です。
平均的な勝率が高くても、大きなドローダウンがあるルールは続けにくい場合があります。検証結果は利益だけでなく下振れも確認します。
LAB DIALOGUE
勝率が高ければドローダウンは見なくていいですか?
いいえ。途中の下落幅は、実際に同じルールを続けられるかに関わります。
ドローダウンは『途中でどれだけ苦しいか』を見る尺度。
ABC
ヘッジ
価格変動の影響を小さくするため、反対方向の取引を組み合わせる考え方です。
スプレッド取引は価格差に注目しますが、完全にリスクが消えるわけではありません。ヘッジと裁定取引は同じ意味ではありません。
LAB DIALOGUE
2つの先物を持てば、必ず安全ですか?
いいえ。価格差そのものが予想と逆に動くリスクや、コスト、流動性の問題があります。
ヘッジはリスクをゼロにする魔法ではない。
ABC
Zスコア
価格差が過去の平均から、どれほど離れているかを表す数値です。
+2なら平均より上、-2なら平均より下に大きく離れた状態を表します。この研究所では、最初に±1・±2・±3へ到達した後の変化を記録します。
LAB DIALOGUE
Zスコアが+2なら、すぐに売りですか?
いいえ。『平均との差が大きい』という観察値です。件数、最大逆行、保有日数と一緒に見ます。
Zスコアは売買の答えではなく、平均との差のものさし。
あ
裁定取引
理論上の価格差を利用し、価格差の解消を狙う取引の考え方です。
一般に厳密な裁定には同時約定、資金、コスト、執行能力が必要です。このサイトのスプレッド検証は、無リスクの裁定を保証するものではありません。
LAB DIALOGUE
スプレッド検証は裁定取引ですか?
必ずしもそうではありません。ここでは過去の価格差を観察し、再現性を検証する研究として扱います。
裁定と『価格差の観察』は区別して考える。
あ
移動平均
一定期間の値を平均して、日々の細かな揺れをならす方法です。
この研究所では20営業日平均を使い、今日の価格や価格差が直近の平均からどれほど離れているかを確認します。
LAB DIALOGUE
20日平均より上なら買いですか?
いいえ。平均より上か下かは位置の説明です。将来の方向を断定するものではありません。
移動平均は『今の位置』を知るための線。
か
限月
先物取引で、取引期限となる月を表す言葉です。
先物には満期があるため、9月限・12月限のように複数の契約が並びます。同じ商品でも限月が違えば価格も異なります。
LAB DIALOGUE
同じ金先物なのに価格が複数あるのはなぜですか?
期限が違う別の契約だからです。期限までの時間や需給で差が生まれます。
限月は先物契約の『期限の月』。
か
限月間スプレッド
同じ商品の期近と期先の価格差を比べる分析です。
遠い限月の価格から近い限月の価格を引き、その差が広がるか縮むかを観察します。指数そのものの上げ下げとは別に記録します。
LAB DIALOGUE
日経先物が上がっても、スプレッドは縮みますか?
あります。2つの限月が同じ幅で動くとは限らないためです。
限月間スプレッドは、同じ商品の『期限違いの差』。
さ
相関係数
2つの値が同じ方向に動きやすいかを、-1から+1で表す数値です。
+1に近いほど同方向、-1に近いほど逆方向に動きやすかったことを示します。過去の傾向であり、未来の動きを保証する数値ではありません。
LAB DIALOGUE
相関が高ければ、明日も一緒に動きますか?
保証できません。相場環境が変われば、相関係数も変わります。
相関は原因ではなく、過去の動き方の似ている度合い。
さ
シグナル
事前に決めた条件に達したことを示す印です。
この研究所ではZスコアが±1・±2・±3に初めて届いた場面をシグナルとして保存します。同じ状態が続く日を何件も数えないようにします。
LAB DIALOGUE
シグナルが出たら取引すべきですか?
いいえ。研究上の観察開始点です。過去の件数と結果を読み比べるために使います。
シグナルは『検証を始める合図』。
さ
スプレッド
2つの価格の差のことです。
同じ商品の限月差、金と白金の比率や相対差など、複数の値の関係を調べるときに使います。差の定義と単位を明記することが重要です。
LAB DIALOGUE
スプレッドが大きいとは、何と比べて大きいのですか?
過去平均や標準偏差と比べます。数字だけで大きい・小さいとは決めません。
スプレッドは『2つの値の関係』を表す。
さ
標準偏差
値が平均からどれくらい散らばっているかを表す数値です。
Zスコアを計算する土台になる値です。値動きが大きい対象は標準偏差も大きくなり、同じ価格差でも意味が変わります。
LAB DIALOGUE
標準偏差が大きいと何が分かりますか?
その対象は平均の周りで大きく揺れやすい、と考える材料になります。
標準偏差は『普段のばらつき』。
た
期近・期先
満期が近い限月を期近、遠い限月を期先と呼びます。
限月間スプレッドでは、どちらを近い契約、遠い契約として計算したかで差の符号が変わります。記事では契約名を明記して確認します。
LAB DIALOGUE
期近と期先を逆にすると結果は変わりますか?
差のプラス・マイナスは逆になります。定義を固定して継続比較することが大切です。
期近・期先は、先物の期限までの近さを表す。
た
テクニカル分析
価格や出来高などの過去データから、市場の状態を読む分析です。
移動平均、Zスコア、相関などはデータの見方です。このサイトでは予言ではなく、事前に決めた条件の検証に使います。
LAB DIALOGUE
テクニカル分析なら将来が分かりますか?
分かるとは限りません。仮説を立て、件数と失敗例を含めて検証する道具です。
テクニカル分析は、未来を断言する道具ではない。
な
スプレッド縮小
2つの価格差が小さくなることです。
価格差が過去平均より大きく離れた後、差が平均に近づく動きを指します。検証では何日後にどれほど縮小したかを数値で残します。
LAB DIALOGUE
縮小したら、必ず利益ですか?
売買方向、取引単位、コストで結果は変わります。ここではまず差の変化そのものを測ります。
縮小は価格差の変化であり、利益そのものではない。
は
ボラティリティ
価格変動の大きさを表す言葉です。
ボラティリティが高い時期は、価格差やZスコアの変化も大きくなりやすくなります。同じルールでも環境別に結果を分けて確認する理由です。
LAB DIALOGUE
ボラティリティが高いときは悪いですか?
良い・悪いではありません。変動の幅が大きく、想定外の逆行も起こりやすい環境だと理解します。
ボラティリティは『値動きの激しさ』。
ま
平均回帰
大きく離れた値が、過去の平均付近へ戻ることがあるという考え方です。
戻ると決まっているわけではありません。この研究所では固定5日、固定10日、平均に戻るまでの結果を分け、失敗例も含めて記録します。
LAB DIALOGUE
平均との差が大きければ、必ず戻りますか?
戻らないこともあります。だから最大逆行と連敗も並べて確認します。
平均回帰は仮説であり、必ず起こる法則ではない。
ま
最大逆行
観察を始めたあと、期待と反対方向へ最も大きく動いた幅です。
最終的に想定方向へ動いたとしても、途中にどれだけ逆行したかを示します。平均成績だけでは見えない負担を確認できます。
LAB DIALOGUE
平均の成績が良ければ最大逆行は不要ですか?
不要ではありません。途中の逆行が大きければ、同じルールを続けるのは難しくなります。
最大逆行は『途中でどれだけ逆方向へ動いたか』。
ら
ロールオーバー
保有する限月を、満期が近づいたら次の限月へ移すことです。
限月が変わると価格差の連続性が崩れることがあります。限月間スプレッドの検証では、いつ契約を切り替えたかを明記します。
LAB DIALOGUE
過去のグラフが急に飛ぶのはロールオーバーですか?
その可能性があります。価格の異常と決めず、限月交代やデータ定義をまず確認します。
ロールオーバーは『契約を次の限月へ移すこと』。